朝7時ごろ、アリススプリングス(Alice springs)に到着。ほぼ無一文の状態だったので銀行が開くまで、街の中を歩き回った。9時半ごろ、銀行で換金。やっと食事ができる。
現金がギリギリなくなりそうって状態で行動するのは止めようって、あらためて反省。
街中を散歩していると、以前マタランカの話をしてくれた男性旅行者と、かなり前にどこかのユースホステルで出会った女性旅行者と、立て続けに再開した。さすが大きな観光地は人が集まってくるだけのことはある。
無事、現金が手に入って、気が大きくなったせいか、興味もなかったメモリアルセメタリー(Memorial Cemetary)やフライング・ドクターの基地(Flying Docter Base)などに行ってみた。
メモリアルセメタリーに観光客は僕以外見当たらなかったが、この地に刻まれた歴史を感じるような気がして数枚写真を撮ってみた。センスがないのでそんな気持ちを写真として残せなかったが…。
また、Flying Docter Baseでのフライング・ドクターたちの献身的な活動についての話には、がらにもなく感動してしまった。
悲しいかな、今となっては、そこで何に感動したのかも忘れてしまった。
考えてみれば、ブログを始めなければこのオーストラリア旅行での具体的なこともほとんど忘れかけていたし、日記が残っていなければこんなに書くほどの記憶はなかった。書き始めた理由はなんであれ、日記を書いておいてよかった。そして、このブログを書くことで、かの時感じた感情を思い出すことができた。
遠い昔に、感じた気持ちや感動したこと(何に感動したか忘れてしまっていたとしても)などを、老人となった今になって、再び味わえたのも幸運だ。
閑話休題、当時の話に戻る。
散策についでに、ケイトや彼女の両親ほか、お世話になっている数人にお土産を買った。スーベニア用のスプーンやバッジを集めている知人が多かったので、そればかり探して、他のものを物色しようという気は無かった。次のチャンスを待ってると買いそびれてしまうかもと、計画的に考えての行動だったと言いたいが、しなければならないことを、先に片付けておきたかっただけだった。
ただ、ケイトには思いっきり世話になっていたし、多大な恩を感じていたので何か特別なものはないだろうかと旅行中考え続けていた
ただ、ケイトには思いっきり世話になっていたし、多大な恩を感じていたので何か特別なものはないだろうかと旅行中考え続けていた
そういえば、この旅行中、誰かにプレゼントすると、贈った僕が恥ずかしくなるようなアクション付きで喜んでくれた。僕なんかは、照れてしまって、そんなことはできなかったけれど、見習いたいといつも感じていた。あれから随分経ったけれど、結局、僕はいまだにプレゼントしてくれた人が幸せになるような喜び方はできない。人間としての器が小さいんだろうな。
夕食後もユースホステルの自分の部屋で折鶴。とうとう佳境だ。千羽鶴に見えるよう、糸でつないでみた。前回、カレンの友達にあげたものより上手く出来そうな気がした。納得したところで、散歩がてらアリススプリングス駅に行って夜の風景を眺めた。綺麗だった。周囲の人の声が気にならなくもなかったが、何もない、広い空間にポツリとあるような、その駅の眺めが好きだった。
ぼんやり見ているうちに、ふとオーストラリアが、オーストラリアの人が好きだとしみじみ思った。そしてこの地で出会った人々や出来事に感謝した。
残り少なくなってきた、日本に帰るまでの日々を大切にしなくてはと、ちょっとだけ真剣に考えながらホステルへ帰った。
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